キャンプ(8)

691 :キャンプ(結末)5:2009/05/06(水) 17:08:25 ID:4ZMv95L/0
俺はAとBからその話を聞いて、夏休み中のこともあって怖かったが、まあ自業自得だろうとしか思わなかった。
ちなみに、Cを引き剥がそうとしていたAによると、
微かにではあるがCから、例の生臭いというか腐臭というか、『あの臭い』がしていたらしく、
多分またどこかで塗りたくられたのではないか、とも言っていた。

CとDはゼミが同じなので、その後も何度か顔はあわせたが、
お互い会話する事もなく、学食での一件のように因縁をつけられる事もなかったが、
2人は会うたびに俺達を睨みつけていた。

そんな事が暫らく続いたある日、事件が起きた。
どうも2人が失踪してしまい、5日ほど全く連絡が付かないらしい。
それから更に3日後、2人は民家の庭で泥だらけで震えているところを、警察に保護されたとか。
(泥だらけと聞いたが、俺達は恐らくまたあの液体を塗られたのだろうと思った)

ちなみに、失踪前にある出来事があったため、俺達は何か大きな事件が起きる事が想像できていた。
それは何かというと、2人が失踪する前日、俺達が大学の帰り道でCとDを見かけたのだが、
2人の後ろを、十人ほどの集団が付いて行っているように見えた。


692 :キャンプ(結末)6:2009/05/06(水) 17:09:32 ID:4ZMv95L/0
何となくその後姿を見ていると、その集団のうち1人がこちらを振り向いた。
その時俺とA、Bは硬直した。
格好は普通のサラリーマン風だったのだが、そいつの顔についている目は、
俺達が夏休み中に見た『あの目』だった。
一瞬だったが間違いない。外が明るかったのではっきりと見てしまい、非常に気持ち悪かった。

CとDが何故数日間失踪したのか、その間何をしていたのか、その辺りは分からない。
その事件のあと2人は暫らく入院していたが、親が2人を連れて帰国し、そのまま大学を自首退学したらしい。
彼ら2人の身に何が起きているのか、今後何が起きるのか、それは考えたくも無い。
どちらにしろ、ろくな事になはらないだろう。


693 :キャンプ(結末)ラスト:2009/05/06(水) 17:10:27 ID:4ZMv95L/0
最後に私見だが、一連の事件では必ず、生臭いというか腐臭のする黒い液体が関わっている。
もしかするとあの液体が、『気持ち悪い目の集団』が標的を追跡する目標になっているのではないか?と思った。

かなり長い話になってしまいましたが、これで俺の体験は全て終わりです。
お払い以降、俺達には何も起きていないため、もう大丈夫だと思います。
長々とお付き合い有難うございました。