神降ろし(4)

871 :本当にあった怖い名無し:2009/07/27(月) 01:20:06 id:NTfTxL700
Cさんより聞いた話。(特定されない程度にぼかして記載している箇所があります)

・彼女の実家の神社(A神社とする)は、全国に同じ名前の神社がある。つまり、総本社の分社。
・ただ、彼女の一族は、元々は別の神社(B神社とする)を管理してきた一族。
・B神社は今もあるが、現在その直接的な管理は、B神社がある地域の町内会がおこなっており、
 彼女の実家は、それをサポートする立場。
・B神社は決して大きくは無いが、
 延喜式神名帳にも記載されていた、それなりに歴史のある式内社。(少なくとも千年以上)
・B神社は、全国的に見ても少し特殊な神社。(主祭神と建築様式の2点において)
・ある神様を祀っているが、その神様を主祭神としている神社は、全国でB神社のみ。
・B神社は、平安時代以降のある時代に、戦乱だか災害だかで一度消失し、近年に再建された歴史を持つ。
・その空白期間、彼女の一族がどうしていたかというと、
 当代の神職を依巫として祀ってる神様を降ろして、代々引き継いできた。
 (満10歳になった時に、次代の神職を確定させるために、神降ろしの儀式があり、
 その後は、当代と次代の間で取り決めたタイミングで、もう一度神降ろしをして、世代交代を行う。
 世代交代の時期が決まってないのは、
 儀式的なしきたりよりも、確実に引き継ぐことを重視したためだと思うとの事)
・一方、彼女の一族がそうまでしてその神様への信仰を守ったのは、
 B神社のある地域一帯に、物凄く強力な力を持った何かがいて、
 (人間とって都合の悪い神様レベルのものなのかもとはCさんの推測)
 それを封じる役割を、その神様が担っていたからとのこと。
・神社が再建されたのは、表向きには神仏分離令が出た後に、その地域にも由緒正しい神社があったことがわかり、
 これはぜひ再建するべきとの機運があったため、とのことだが、
 その地域の鎮守として、B神社がなかった空白期間が長かったため、
 定期的に彼女の一族が封じるための儀式を行ってきたけれども、それでは抑えきれず、
 封じてた何かの悪影響が出るようになっていたから、とのこと。
・それをあらわす証拠が、再建された時の建築様式に現れており、
 いくら由緒正しいとは言え、田舎の小さな一神社にはありえない特徴があり、
 その再建した時代に、その神社が重要視されていたことがわかる。


872 :本当にあった怖い名無し:2009/07/27(月) 01:22:50 id:NTfTxL700
・再建後は、B神社は鎮守としてきちんと祀られ、(収穫祭ではあるが秋祭りもある)
 定期的にその神社で儀式を行っているため、その何かは封じられていると事。

以上のような経緯で、Eさんは神様の一部を常時降ろしているような状態で、強力に守護されている。
そのためEさんの周りは、Eさん自身の体を舞台装置(依巫)とした、
一種の神域のようなものになっているとのこと。
よってEさんにとっては、俺に憑いている程度のものを払うのは大したことでは無い、という訳だそう。
場合によっては、Eさんがこの飲み屋に着いただけで、憑いていたものは消滅してるかも、とCさんは笑っていた。

それを実感するエピソードとしては、Cさんが小学生の頃、
弟が神降ろしの儀式を行った(弟が次代に確定した)翌日から、
今まで通っていた小学校で視えていたいろんなものが、それ以降、全く見えなくなった事を挙げていた。
Cさんが中学生になった後、一年後に弟が中学校に通いだした時にも、同じことが起こり確信したという。

そんな話をしているうちに、Eさんが飲み屋にやってきた。
Cさんから話を聞いた後だったが、1年ぶりにあったEさんは、俺には普通の今時のイケメン兄ちゃんに見えた。
E「久しぶり。姉さんから電話で聞いたけど、なるほど、ちょっと『障られて』るね」
そう言うとEさんは、俺の頭を軽くポンっと叩いて、
E「よし。これで大丈夫」
俺「へ!?もう終わりですか?もっとこう、祝詞的なものとかは必要ないんですか?」
(寺生まれのTさんの『ハァー!!』みたいな、気合的なものとかもなかった。
 本当に軽くポンと頭を触られただけ・・・)
E「ないないwこれでOKだから」
C「うん。頭から伸びてた紐みたいなのがもう視えないから、大丈夫」

物凄く拍子抜けしたが、その後3人で飲んでにうちに帰って寝たが、例の夢はもう見なかった。
(翌日、入院しているAとBについても、Eさんに払ってもらった)

AとBが怪我したものの、最終的にみんな無事だったのでよかった。
得られた教訓としては、無人の神社には近づくなって事。


882 :本当にあった怖い名無し:2009/07/27(月) 01:52:16 ID:71eLowV/O
で、水溜まりから出て来たヘドロ人間は、一体何だったんだ?動物の霊とかか?


922 :本当にあった怖い名無し:2009/07/27(月) 21:32:47 id:fpZ0PVM50
>>871
> その神様を主祭神としている神社は、全国でB神社のみ。

一体、何を封じているんだろう・・・
B神社だけってことは、あまり耳にしない神様なのかな。
みえる人がEさんを見たら、どんな神々しいものがみえるんだろ。


959 :861:2009/07/28(火) 02:51:28 id:f23JCiry0
超亀レスですみませんが、質問へのレスを。

>>882
Eさんにも聞いてみたんですが、人間霊や動物霊レベルのものではないのは確からしいのですが、
人に対する影響力がそれなりに強いものである、ということ以外はよくわからないとのこと。
(Eさんのお父さんが視ていたら何かわかったかも、とのこと)

>>922
日本書紀にもその名が記されている神様ですが、一般的に知名度のない神様であるのは確かです。
なお、全く祀られている神社が無いわけではなく、あくまで主祭神としている神社が無いだけで、
摂社や末社として祀られていることはあります。

自分は全く視えないのでわからないのですが、Eさん曰く、
神職見習いがこういう言い方をするのもアレだけど、Angel's Ladderっていうんだっけ?
 雲間から一条の光が常に降り注いでいるみたいに視えるらしい。
 人によって見え方が違うのかもしれないけどね」

ちなみに、お祖母さんとお母さんを除くCさん一家(一族の直系)の人達は、全員視える性質らしいんですが、
お互いのことは何も視えないらしいです。
視えない理由についてCさんは、
「当代(父)と次代(Eさん)みたいに、自分の周囲を神域化するほど強力じゃないけど、
 一族の直系は、多少なりとも神様の守護を受けてるから、
 お互いに視えたとしら、眩しくて仕方がないからじゃないの?」
と、朗らかに笑ってました。