狂った家族(1)

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?237

490:本当にあった怖い名無し:2010/03/03(水) 23:53:04 ID:7WkghPrLO
今からお話しするのは自分の実体験で、
なんていうか…まだ終わっていないというか…
とりあえずお話しします。

自分は23歳の男で、実家暮らしの介護士です。
家族は父(52)、母(44)、弟(18)の4人家族で、弟はこの春から就職のため一人暮らしを始める予定で、
その日も夕食後、居間で父、母、俺でTVを見ながら、
「弟の家はどこにする?」や、「一人暮らしで必要は物は?」など話しており、
弟は自室(弟と自分は同じ部屋)で、就職に関する支度(?)をしていた。
TVは確か『なんでも鑑定団』を見ていたと思う。


491:本当にあった怖い名無し:2010/03/03(水) 23:53:55 ID:7WkghPrLO
ザザ…ザザザザ……
不意にTVにノイズが入った。
すぐにおさまったので、俺は気にせずTVを見続けながら、
「……んでさぁ」と、話しを進めていたんだが、
両親に目線を移すと、ある異変に気付いた。


492:本当にあった怖い名無し:2010/03/03(水) 23:56:11 ID:7WkghPrLO
両親が口を半開きにして、何かに驚いたように目を全開に見開きTVを見ていた。
「!!……え!?…何!?なしたの!?」
自分は、今まで見たことのない両親の顔に動揺しながら聞いた。
「……………」
しかし、両親は俺を無視しTVを見続けた。
突然、2人の見開いた目だけが俺を見た。
「!!!!え!!?」
次の瞬間、まるで今までなにもなかったように、
母「うん、でもさ、弟自炊とか」
父「大丈夫じゃないか?なぁ自分」
と話し出した。
「いや……ちょっ!!ちょっと待って!!今の何!?今のは何!!??」
うちの両親は、2人とも普段からあまり冗談とかは言わない方で、昔から堅い性格だった。
だから、冗談でもあんなことをするとは到底思えなかった。


493:本当にあった怖い名無し:2010/03/03(水) 23:57:58 ID:7WkghPrLO
母「今のって?」
父「??」
二人共キョトンとした顔をしている。
両親の性格を知っている自分は、
それが誰かを騙すためのリアクションではなく、素のリアクションであることが解り、同時に違和感を覚えた。
「え……今の…って……」
両親は覚えていない……自分があんな顔をしていたことを……
「いや……なんでも……」
自分は口ごもり、下向いた。
母「ところで、自分はいつ死ぬの?」


494:本当にあった怖い名無し:2010/03/03(水) 23:59:37 ID:7WkghPrLO
「は?」
父「そうだな、その話もした方がいいな。いつにするんだ?自殺か?事故か?」
「は?」
意味がわからなかった。
突然のことの連発にかなり困惑している自分は、
「あ……あ?え?俺死……?え?……は?」と、かなりしどろもどろだった
しかし、両親はまるで当たり前のように話を進めた。
父「こっちも今まで待ってたんだ。そろそろいいだろ」
母「手伝うからね。大丈夫だから。ね」
両親はなおも淡々と話をしている。
首吊りは汚いとか、睡眠薬がいいとか、飛び降りは途中で気絶すれば痛くないとか、
まるで見たことがあるように……
会話の端々では、どこが面白いのかアハハと笑い声も聞こえた……


495:本当にあった怖い名無し:2010/03/04(木) 00:01:55 ID:7WkghPrLO
「ちょっ…ちょっと!!!さっきから何変なこと言ってるんだよ!!!」
明らかにいつもと違う両親に不安と怖さを感じて、自分は大声で怒鳴った。
両親が自分の方に顔を向けた。
「う……!!!」
両親の目が左右逆を向いていた。
父「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね」
母「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね」
「ひ!!!!!!」
目は左右逆を向いていたが、顔はしっかり自分の方を向きながら、
壊れた人形のように繰り返し「死ね」を連呼していた。

自分は耐えられなくなり、弟の居る部屋に逃げ込んだ。