拾った石(4)

417 :381:2005/07/15(金) 14:14:53 id:AfyrYbyu0
ふざけてるのかと、Aに何か言ってやろうと思った。
僕「何が、どうしてるって何?」
A『大丈夫か?昨日さ、あんだけ酔っぱらってたやん2人共』
僕「う、うん・・・で?」
A『ちゃんと帰れたかなと思ってな』

何か違う。今度は違うのがわかった。何か、さっき会ってたAじゃ無いのがわかった。
雰囲気か?空気みたいなものが違う気がして。

僕「オマエ何言ってんの?・・・オマエさ・・・A?」
A『・・・迎えにいこうか?』
僕「来んでええ、来んでええ!」
A『迎えにいこうか!?』
僕「来るな!来るな!・・・」

途中で、携帯でしゃべってたはずが、頭の中でぐるぐる声が回る感じになり、(昼と同じ)
多分、気絶したんだと思う。

朝玄関の入ったところで寝ていた僕を、起こした母が一言。
「あんたええ年して、おねしょするってどういう事?」
黒のパンツが、腰辺りから下がびっしょり濡れていた。においは無い。
携帯の着信履歴をみた。Aの名前はやっぱり、というか無かった。


429 :381:2005/07/15(金) 14:27:24 id:AfyrYbyu0
その日の昼すぎ、仕事場のビルのゴミ捨て場にいく事に。自転車片手運転で駅まで。
地下鉄に乗り、仕事場のゴミ置き場に向かった。
箱ごとビルのゴミ捨て場に捨てようと思い、最後に恐いもの見たさで箱の中をのぞくと、
腰が抜けそうになり、その場にへたり込んでしまった。
石が真っ二つに割れていた。
色は外が真っ黒で、中は真っ赤になっていた。むちゃくちゃ怖かった。
手がものすごく震えだして、止まらなくなった。
最初この時間くらいに見た時は青っぽかったのになぁと、怖さで混乱し、そんな事を思ってしまうほどだった。
急に震えが止まった。体はかなり冷えていた。石の入った箱をゴミ置きにお置いて、足早に駅へ。

駅までは行ったが、石を捨てた開放感?があっても、何かすっきりしないので、
普段はやった事の無いパチンコ屋へ。
ぼーっと玉を追いかけてると、よけいな事を考えずに済んだ。
気がついたら日が暮れていたし、金もほとんどなくなっていたw
夜家に帰って夕飯を終え、風呂に入ってると、夕方から用事で出ていたオカンが帰って来た。
オカンが、
「あんた!どこいってたんな!何回電話しても携帯も通じひんし!留守番電話聞いてないの?
 あんたA君っておったやろ?亡くなったらしいで。電話あって、A君のお母さんが一度電話くれって」


431 :381:2005/07/15(金) 14:34:55 id:AfyrYbyu0
Aが?嘘やろ!と思いつつA宅へ電話する。
僕「もしもし、○○(僕の名前)ですが」
『ああ、○○くん・・・ちょっとね大変な事になってね、ちょっと奥さん呼んで来るからまっててね』
何か向こうはざわざわしている。

Aママ『○○君?Aがね・・・』
僕「母から聞きました。今から行きますわ」
Aママ『いや、通夜はもうちょっと後やから、今日はええよ明日でも。本人おらんしな』
僕「いや、今日の方がいいんです。僕昨日、Aと会ってるんです」
Aママ『多分そうやろうと思いました。それやったらまあ、家に来てください。気をつけてね』

電話を切り、その足でタクシーを呼びA宅へ。昔はちょくちょく行ってた家だ。
A宅に着くと、Aママが「見せたいものがあるから」とAの部屋へ案内した。
開けたとたんに、ちょっと嫌な感じがした。
ガラステーブルに、落書き帳?画用紙のやつがぽつんと置いてあり、「それを開けてみて」と言った。
中に書いてあったのは、僕とAママ宛への手紙だった。
中身はこんな感じ。(全文ではないです)